「おごらず、人と比べず おもしろがって
平気に生きればいい」
樹木希林が生前、お嬢様によく言っていたことばで、数年前にこの言葉を知り、
それからずっと、手帳にメモしている。
もちろん、このブログのタイトルも、この言葉からきている。
「何のために命を使いたいか?」と考えていた時、
唯一頭に浮かんだ言葉だった。
先日、日曜日の初耳学という番組で、樹木希林さんの義理の息子になる
本木雅弘さんが出演されていて、この言葉について話していた。
希林さんは、、おもしろがるということをとても大事にされていたそう。
おもしろがるというのは「楽しむ」とは違って、
「失敗や間違いもすべてをよかったことにする方向にもっていくこと」
そして、自分のダメさも引き受けて認めて、それを面白がっていくという
生き方だったそうだ。
そして「平気に生きればいい」の「平気に」は「平気で」とは違う。
「平気で」だと、開き直りにも聞こえるが
「平気に」になると「自分の信念をブレずに貫く。誰かの評価や
大半の人々の基準にのるのではなく、自分が思うところをブレずに貫く。
その信念に従っていけば、別にそれを誰かにアピールする必要もなく
「これが自分です」
と普通に生きていけばいい。ということなのだそう。
わたしが、この言葉に引かれたのは、まさにこの言葉を初めて聞いた時
わたしはこれとは真逆の生き方をしていたのだろうと思う。
おごってはいなかったとは思うが、心の奥底では人より何かしら優位に立ちたいと、
自分には何か武器はないかと模索していた。
病気になって自由にならない自分の体を、人と比べては
おもしろがれずに、全然平気じゃないのに「平気だ」と
開き直って生きていた。
だから、このことばは、わたしの
「本当はこう生きたい!」
という心の叫びそのものだったのだ。
わたしはいつの間にか、誰かの評価やその他大勢の基準で物事を判断し、
信念もブレブレだった。(今も100%改善したわけではない。)
「これが自分です!」と言えるものもなかった。いつの間にか
「自分を信じて、自分で決める」
事ができなくなっていた。